2018年7月8日日曜日

トリノ

今度の旅の後半は初めてのところばかりなので、気が抜けない。しかし、大都会ばかりではないせいか、割とのんびりしていられたが、トリノは大都会。ホテルに入って見たら、それまでは山に囲まれていたのだけれど、今度は建物に囲まれていて、空も見えない。ずいぶん洒落たホテルだったけれど、その実壁が薄くて、隣の声が聞こえた。
W杯も佳境に入っているものだから、あちこちでワァワァやっている。イタリアは出てもいないのだけれどね。

 朝チェックアウトするや否や、駅に向かい、アオスタへ行く電車に乗る。古い古い車両で、とにかくトイレに近い席に座る。すると東洋人おおじいさんが通りかかる。多分中国人だろうなと思っていたら、なんと日本人だった。何度も何度もこの辺にきているんだそうで、同じくアオスタへ向かうという。先日のクールマイヨールでもそうだったけれど、高齢者で出会う日本人の人は何度も何度も、あちこちへ旅行しているという人たちばかりだ。こういう人のほとんどは70大半ばくらいの人で、私たちよりも上の、一番いい時代を過ごした人たちだ。

2018年7月5日木曜日

危機一髪

 Tofanaにかかる三連のロープウェイに上がろうと虎視眈々と今日か、今日かとまっておったのですが、いよいよ、今日の午後になったら動くのではないか、という情報が飛び交ってまいりました。とりあえず朝に二本目まで乗りましたが、やっぱり動くことはなかったので、1本目の終点から街に向かって下りを楽しもうということにしました。
地図は見たものの、取り敢えずこっちかい?と地図に逆らって、うばぐるまぐみがおりていったほうへいきました。
 すると途中で、Duca D’Aostaというリフトが動いているのを発見。上に上がってみるとその上にもリフトがあって、試験運転をしている。あとで地図をみると、本当はこのリフトも通年営業しているはずなのに今日は営業をしていない。リフト前の小屋も営業をしていなくて、やっぱりこの辺りの夏のシーズンは七月半ばからで、本当のシーズンはまさに冬なんだなと感じさせる。

2018年7月3日火曜日

他岸の火事

ドロミティーにいるわけだけれど、旅館(家族経営の施設はとてもホテルというよりは旅館だな)にしても、交通機関にしても、インフォメーションにしても、とても日本の現場に似ていて、あぁ、なるほど、日本にやってくる外国人観光客もきっと同じようなことを思っているんだろうなぁと勉強になる。
黙っていても観光客はやってくるから、その上にあぐらをかいている、という点もとても似ている。英語が普遍的に通じることがないという点もそっくりだ。
 多くの外国人観光客は多分日本の駅やバス利用という点で不便を囲っているに相違ない。都バスの中では次に止まる停留所の名前が四カ国後で表記されるのは大いに評価するべき点だろう。多くの国ではバスの中で次の停留所が表記されるなんてサービスは見たことがない。駅の改札にいる職員の中で不便なく英語が通用するところはなかなかない。東京メトロでは中国語のわかる職員(臨時職員だろうか)が改札近辺にいるのを見たことはある。交番はどうだろう?多分無理だろう。
 こうしてみると、やっぱり逡巡することなく、相手が警戒心を出そうとそうでなかろうと、積極的に観光客に声をかけることは多少の役に立つことかもしれない。
真夏のオリンピックに大枚をはたくよりは、そしてボランティアを酷使するよりは街中で彼らに手を差し伸べるほうが効果を発揮することになるんじゃないだろうか。

イタリアの田舎

イタリアにいるわけだけれど、都会と違って、田舎の多くのホテルはほとんどが家族経営のように思えるのだけれど、英語の通じる率はそれほど高くない。英語の単語をなげつけあうという雰囲気になってしまう。これほど英語が通じないところへきたのはかなり久しぶりだ。

バスを乗り継いで、乗り継いで4.5時間ほどかけて移動しようと思ったんだけれど、幾ら何でもあんまりだと思ったので、とうとうタクシーを動員した。Canazeiの街から州境を超え、ということはつまり、峠をいくつも超えるということになるんだけれど、Cortina D’Ampezzoにやってきた。150ユーロ。高いけれど、1.5時間で到着することができた。体力への負担はまったく異なる。
 この街へくるや否やそこら中に日本人、韓国人のツアーが溢れてる。日本人の一人旅だという77歳だというおじいさんに遭遇した。なんで日本人とわかったのかというと、この人もモンベルのキャップをかぶっていたからだ。ちょっとご挨拶をしたつもりが、ご自分の旅行自慢をベラベラと並べてくださった。どういうわけか、このくらいのタイプの方々は旅行自慢を聞かなくてもずらずらと並べてくださる。先日は女性のこういうタイプの方と遭遇した。誰かに話したいんだろうなぁ。この方は二食付きの宿をBooking.comで探すのだそうだ。

2018年7月2日月曜日

バス

イタリアだとバスのことをブスと発音しますが、かなり抵抗があります。このバスが実によくわからんの。いまいるこのドロミティーにやってきてから、ま、具体的にはカナツィではバスがどっちからきてどっちに行くのか、はっきりわかりません。何しろツーリスト・インフォメーションの人ですら、わからないというのです。挙句に、バス停に張り出されている時刻表には何番のバスのことを刺しているのかがわからない。わからないわけだよ、バスの前には行き先は書いてあるけれど、番号が表記されていない。それなのに、冊子の時刻表には番号が明記されています。だから大混乱。

 一番いきたいところに公共交通機関の情報がないんだから、話にならない。

2018年7月1日日曜日

Canazeiのホテル

もちろんこのホテルもBooking.comから手配した。這々の体で到着したのは午後2時ごろ。フロントに行くと、毒林檎でも作っていそうな雰囲気のおばあさんが、やっぱり年老いた犬と一緒にフロントに座っている。この人が全くイタリア語しかわからない。
 食堂で働いているにいちゃんを呼んだ。このにいちゃんはわずかに英語を理解する。ばあちゃんは全部イタリア語で私に話す。それでもカードキーをもらった。これまでの5軒のホテルでカードキーをくれたのはミューレンの四つ星以来のことだ。部屋に入ると、これが涼しい!エアコン?まさか?ほんと?
 ところが部屋にテレビはあるのだけれど、リモコンがない。下の食堂でボロネーズ(かなりしょっぱい)とリゾットで昼飯にしてから、その婆さんにリモコンがないよ、と言ったらベラベラっとイタリア語でまくし立てる。なんのことやらさっぱりわからない。ふと見上げると、キーボックスになんとリモコンが置いてあるじゃないか!なんだ、このホテル?と思ったら、くだんのにいちゃんがまた呼ばれて、疑問が氷解。なんと10ユーロをデポジットに入れないと貸さないというのだった。こんなものを持って行っちゃう奴がいるっていうんだな。だれだ、それは!?ひょっとしてテレビごと持っていかれちゃったのかな!?
近くに市庁舎があって、その下がインフォメーションになっているらしい、と説明して、昼寝した。久しぶりだ。インフォメーションにはようやく英語が通じる若い女性がいた。話が通じてホッとする。
 多分うちの近所にやってくる観光客も同じような状態なんだろうなぁ。
スイスとイタリアの大きな差はこんなところにも現れる。

20180630 Bolzano→Canazei

 ドロミティーがなかなか情報がたくさん出てこないのは、やっぱり公共交通機関がスイスのように便利にはできていなくて、なかなか個人旅行をする人がたくさんいない、という点があるだろう。この辺は日本の観光客受け入れ態勢としても考えるポイントにあるような気がする。テレビの路線バスで巡る三日間の旅、みたいな番組がまさにそのままの話で、あれはお笑い話じゃなくて、官公庁は真剣に取り組むべき話なのだ。多くの民営バス会社は許認可のせいなのか、県境をまたいだ路線というのをほとんど持っていない。だからあの番組ではしばしば県境をまたぐためにとぼとぼ歩いて見せたりする。あれは実はドキュメント番組なのだよ。

 Bolzanoから180のバスに乗る。ここからはまず見事な佇まいを見せるカレッツァ湖を見に行くわけだけれど、バス停留所まできたら、先客がベンチに座っている。彼女がイタリア語で話しかけてきたから、想像で解釈すると、彼女が切符を見せてくれ、Vigo di Fassa行きで、でも実は私たちの最終目的地であるCanazeiだというのである。なかなか話が通じにくいので、タブレットの翻訳アプリを取り出して、「話して?」と言ったら「あなたを連れて行く」と言ってくれたのでグラッチェ!と返す。途中からどんどん人が乗ってきて、流石に今日は土曜日なんだなとわかる。カレッツァ湖は道路からすぐに見えるので、そこで別れた。実に美しい湖で、これは見にくるだけの価値は確かにある。道路の反対側にとても綺麗な施設ができていて、大きな駐車場、トイレ、お茶の店、おみやげ屋さんはあるけれど、コインロッカーはなかった。だから展望台から湖を一周する気にはならなかった。それにしても、多くのバイク、自転車、車がバンバンやってくる。
 一時間後のバスに乗ったものの、この180番のバスは州境のPasso di Costalungaで終わる。運転手にCanazeiへ行くんだけれど、というとかれは次のバスで、Vigo Di Fassaで乗り換えるならその先の101のバスの停留所は500mくらい離れているんだという。ありがとうと分かれるが、かれも英語がわからないので、細かいことを聞くことができない。一体全体その180番と101番はどこからどこまで並走する路線なのかがわからない。
 峠の停留所で次の180番を待っているとおじいさんとおばあさんがやってきた。この二人も全く英語は通じない。このふたりはVigo di Fassa(つまりファッサのヴィゴ)で勝手知ったると言った雰囲気で降りていった。終点じゃないかと思った停留所で降りたら、まだ乗っている客がいる。あれ?と思ったけれど、運転手にCanazei?と言ってみるとうんといった。

冬の北国 ホニングスバーグ/ノルウェー 2025.02

   このそりに乗っかって、おばさんがす〜っと坂道を下っていくところに遭遇すると、とっても羨ましく感じるんだけれど、考えてみたら、帰りは押し上げて帰るんだよね。  やっぱ楽じゃないな。  真っ白い教会が雪景色の中で、なんと感動的なんだろう。  やっぱり雪に閉ざされた毎日を送った人...