2015年7月8日水曜日

150707 (火) ヒェ〜!ブラックベアー!

49日目

 カナディアン・ロッキー、3泊4日のバスの旅は最終日となりました。このバス旅行は1日目と最終日はとにかく忍耐、延々と約800kmを走るわけで、書くことはなにもない!と思っていたら、そんなことはありませぬ。

なにしろ朝飯に行ったら、日本人の母娘の二人連れとバフェですれ違い。おはようございますと挨拶だけはしましたけれど、あの二人はどうやってこの宿に現れたのでございましょう。やっぱり私たちのようなバスでしょうか。40歳前と思しき娘さん運転のレンタカーでしょうか。この宿にはほとんど日本人は他には見ませぬ。


今朝も帰るだけとはいいながら出発は午前8時でございます。トロントから来たカップルがどうも鈍臭いんだよなぁと思っていたら、彼らは時間に遅れて最後に現れたと思ったら、旦那が「あ!いけね!」と慌てたように忘れ物を取りにとって返します。ようやく戻ってきたと思ったら見つからないと焦った顔。で、バスが動き出すやいなや、「部屋が間違っていた!」とまた降りて行きました。ようやく最後に息咳って帰ってきた時に彼が手にしていたのはカメラのバッテリーのチャージャーでした。「そんなもん、置いてこい!」といいたくなりました。あれ、高いんですか?不思議なのはウェールズから来ているカップルもそうなんですが、出発時間に遅れてやってきても、みんなに「すんません!」の一言もないんです。日本人だったら相当恐縮するだろうなぁ。中の国とか印の国の人たちだったら、なぁんにもいわなさそうだけれど。

 ようやく遅れを取り返そうと順調にハイウェイを走っていたバスに急ブレーキがかかり、あれっと思ったら、前の方の乗客が「アァッ!キャァ〜!」と叫びます。私の目の端に左の方へ走っていく黒い影。前を走っていた赤い乗用車がブラック・ベアと衝突し、クマは転がり、車のミラーは吹き飛び、追突しそうになったわがバスは運転手のアレックスのとっさのハンドルさばきで、物の見事に巻き添えを回避!そのまま走り続けます。
 しかし、クマは一体どうなったのか、ぶつかった赤い乗用車はどうなったのか。

  遅れを取り戻そうと、走り続け、私たちのトイレ我慢もそろそろ危ないかという頃になって、ガイドのジェフが「そろそろ10分ほど走ったら休憩が取れます・・と、行かなくなっちゃいそうですねぇ」というのでなんだろうと思ったら、冬場のチェーン装着場のような広いところへバスは誘導されてしまいます。誘導している連中は「CVSE」と書かれた車5台できています。何かと思ったらバスの抜き打ち検査なんだそうです。本当なの?これ?組織立ったグループのバス襲撃じゃないんだろうな?と疑心暗鬼。バスを持ってきた台の上に誘導します。そしてバスの裏側まで点検します。総ざらいの点検です。ブレーキをポンピングしてみろ、ライトを指示通り全部点滅させてみろ、装備はどこにある、とやたら細かい。乗客の緊急時の人工呼吸器用マスクが足りないと指摘されておりました。最後に点検主任は運転手のアレックスと握手して終了。なんと半時間を要しました。
 帰ってきてから検索してみるとCommercial Vehicle Safety and EnforcementというBC州政府機関です。

 次は豪州から来たお姉ちゃんが、トイレに監禁事件。どうも彼女の話だと手を洗いに行ったのに、水が出ない上に鍵が開かなくなったというのです。中から、どんどんと音がした時に、他の若い女性乗客が取った手段にびっくり。ただ単に添乗員を「ジェ〜〜フっ!」と呼びつけただけでした。添乗員も大変です。なにしろ中に綴りが良く読めない名前の日本人が三人もいるし。毎回彼は部屋の鍵を渡すときに、読めなくて困っていました。こっちだって、変な発音されたってピンとこないよねぇ。

途中の昼飯休憩はバスが走り出すやいなや、彼が注文を取り始めたので、一体全体どんなところで食べるんだろうかと、理解できないでいたのですが、それがなんとTalking Rock Golf Resortという大きな看板があるところのThe Quaaout Lodge & Spaという素晴らしいリゾート施設です。名前の通りに岩に先住民の壁画が残っているらしく、施設のあちこちにその壁画と覚しき図柄がちりばめられています。扉や壁には丁寧な木彫りがはめ込んであります。添乗員のジェフの話によると、ここはLittle Shuswapという部族が経営しているんだそうで、辺り一帯は彼らの居留地なんだそうです。綺麗なゴルフ場がついている70室のロッジだそうですが、こんなに暑いと、ゴルフって気分にはならないでしょうねぇ。確かにハイウェイからここに至る途中には居留地らしい住居が点在していますし、「Band Office」と書かれた建物もあります。しかし、実際の話、現在の先住民の状況はどうなんでしょうねぇ。

私はクラブハウス・サンドイッチを頼みました。つれあいが頼んだサーモンチャウダはなんだか昔懐かしい鮭のクリームシチューですよ。そういえばこういう味を久しく食べていなかったなぁ。今頃思ったんですが、カナダのこうした食べ物の味ってものは結構薄味で日本人には馴染みやすいものがありますねぇ。




 バンクーバーに到着したのは午後7時半。いや、疲れたのなんの。
 それなのに、荷物を預けてある前回4泊したホテルまで帰ってくると、鉄面皮のような無表情で、早口でまくしたてるのが腕の立つホテルマンだと勘違いしている女性にムカッ腹が立ちました。わざと「ア、アイベッグユアパードン?」とのんびり聞いてやります。すると相手もやりかえします。渡された鍵の部屋に行ってみたら、前回の半分の広さの部屋です。しかもダブルベッド一台だけ。予約票を取り出して文句言ってやろうと思ったら、なんと「bed(s)」と書かれてあります。やられた!文句のつけようがない。安い宿にはこんな落とし穴があります。次回帰ってくる時もここにしようと思っていたのですが、ムッとしてすぐさま取ってあった予約を取り消しました。意地の悪い人は「最後まで持っていて、最後の最後になってキャンセルしてやればいいのに」って。

バンクーバー最後の夕飯は初めて入ったTim Hortonのテイク・アウェイです。チキンサンドとベーコンなんたらサンドです。
 トーストするかと聴くのが新鮮でしたね。これ、結構ハマるかも知れませんけれど、カロリー高いだろうなぁ。
 あ、ちなみにリンゴは朝のロッジでのバフェのところから貰ってきたものです。


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