2015年7月1日水曜日

150630 (火)ワシントンを離れてカナダァ〜っ!

42日目

 いよいよアメリカに別れを告げて(それほどのことでもないけれど)ワシントン、リーガン空港からカナダ航空機に乗ってトロント経由バンクーバーへ移動します。リーガン空港のターミナルAまでタクシーに乗りましたけれど、フラット・レートで25ドル(チップを含まず)です。なんせ朝が早かったので、渋滞は全くありません。

 カナダ航空のカウンターへ行くとお嬢さんが「私がお手伝いします」といって、セルフチェックイン機械をさわります。その瞬間に言語選択で日本語があるのを見つけ、思わず「あ、日本語」といった瞬間、そのお嬢ちゃんが「私がお手伝いするのですから英語を選択します!」と表情一つ変えずにそういうんですよ。なんだよこの頑なな態度は。と思うわけですが、これが言語外コミュニュケーションの難しいところでございますねぇ。日本語でしたら、「申し訳ございませんねぇ、ふふふ」と笑うことができますのにねぇ。

 その後も彼女は表情一つ変えずに手続きを終えられましてね「ゲートは3番ですが、残念ながらトロントのゲートはまだわかりかねますので、現地でお確かめください!」とおっしゃいました。で、「ラウンジはどこ?」と聞いたら「ない!」というお答えでございます。ない!のでございます。

見回すと・・そりゃないわけだ。なにしろこの空港ほとんど地方の空港のようで、到着客と搭乗客がごちゃごちゃ。セキュリティー・チェックもほとんど何もないほど素通り。
それだのに、セキュリティー・チェックには優先レーンがあるんです。周りのチェックインカウンターを見るとターミナルAはSouthWestをはじめ、ほとんどがLCCです。名前を聞いたこともない航空会社が並んでいます。

 時間持て余します!
 コーヒーにデニッシュ。全部で11ドルほど。
 ボーイスカウトの一団がやってきました。リーダー5-6人とベンチャー世代のスカウト5-6人です。どこかのジャンボリーに参加するんでしょうか。やっぱり彼らもトロントに飛びます。

中国人のおっさん三人がやってきました。後で気が付いたら9席のビジネスで客は8人。そのうち東洋人は私達二人とその中国人3人でした。ちゃんとオムレツの朝飯がでましたが、食べたのは私達だけのようで、後の人たちはただただ寝ておりました。アテンダントのお嬢ちゃんは飲み物と食べ物を配り終わったら、あっという間にコックピットに入り込んでお客は放りっぱなし。お客さんが探しに前に行ったら誰もいない。ワシントン-トロント間はたかだか1時間ちょっとでございます。彼女がコックピットから出てきたのは飛行機が高度を下げ始めた頃でした。一体中で何をしていたのやら。アナウンスするのにも椅子に座って足を組み、あげている足の靴を触りながらのアナウンスです。こんなんでいいのかと思ったらこのフライトはカナダ航空自身の運用ではなくて、子会社の運営ということになっているようです。

 トロントでトランジットするときには一度チェックト・バゲッジを取り出してもう一度バゲッジをドリップオフする必要があります。考えてみたら国境を越えているんですから、文句のつけようもありません。しかし、面倒です。入国審査があって一旦外へ出たことになります。
 そしてまたまたセキュリティ・チェックを受けます。ところがこのセキュリティ・チェックがとても厳しいのに驚きました。こんなに事細かにやるんだったら、どうしてリーガン空港でちゃんとやらないんだ?というくらい。しかも優先レーンはありません。係員のおじさんは中国系の一世。英語が完璧な(?)中国訛り。だから、いっていることがよくわからない。パソコンを出せというのだけれど、久しぶりに起動させたりしている。しかし、私には起動させろとはいわないでセンサーでパソコンの周りをチェックしている。

 ここでボディー・スキャナー登場。これに通る前に腕時計、バックルは大丈夫?と聞いたらくだんのおじさんはOKだっていうんです。反応するだろうと思うのだけれど。すると案の定スキャナーで、色がついて反応します。だから、当たり前だろうっての。それを外してもう一回通ったら、まだ足首に反応します。靴のフック?だから反応した時点ですぐさま触って終わりにして頂戴というのに。二度もスキャナーを通させる理由がわからん。
 練習だったのかな?

というわけでようやく終わってゲートに出たら、登場ゲートは一番突端です。しかし、ラウンジのサインがありません。職員のおばさんを捕まえてどこにあるの?と尋ねると、なんとセキュリティー・チェックのエスカレーターを下ったすぐの根本にあるエレベーターで4階でした。ま、大体わかりにくいところにあるものですけれど。

 食べ物はまぁまぁなんですが、ここのラウンジのwifiが全く使い物にならないというもので、一体全体、本当にこれでいいと思っているのかと驚くほどの遅さ。記録的な遅さ。おかげで乗り継ぎが本当につまらない時間となってしまいました。みなさんよく文句を言わないものだと。ここで今日からの宿泊先のバンクーバーのPark Innからメールを発見。登録してあるクレジットカードが機能していないから、あんたの予約を反故にするかも、というのです。なんじゃそれは?とこの環境では詳細を送ることはできないけれど、とりあえず今向かっているからホールドしておけよ、と返事を送ります。すると気が付いたら「わかったよ」というメールが来ています。なんだ、それじゃ、そんなことを言ってくるなよ。

 さて、トロントからのフライトですが、私が昨夜気が付いたときにはほぼ満席で、つれあいとの席が窓際の席で、しかも前後になってしまっていました。ま、みなさん頑張って抑えておられるのですからしょうがないと諦めていました。それにしてもカナダ航空のオンライン・チェックインはなんでiPadでやろうとすると途中で途絶えてしまうんだろう。で、乗り込んでみると私の隣は50歳前後の女性。乗り込むやいなや、プラスティックの箱に入った各種のチーズをあれこれ取り出しては試すように食べています。一体何をやっている人だろう?

 で、ベルト着用のサインが消えるやいなや、私が彼女に「トイレに行きたいから出してくれ」とお願いしてトイレに行きました。で、帰ってくると彼女が「あんたのワイフと席を代わってあげるよ」というのです!?「いやいや、あなたがせっかくとった席ですから」というと「良いから、良いから」といってくれるので(見かけによらず、親切じゃん!)、代わっていただくことができました。実際には私は4時間半のフライトの間に3回もトイレに立ちました(歳はとりたくないものです)ので、彼女としては正解だったということになります。
このフライトのこのブロックの担当アテンダントが喋りにクセのあるまるで往年のキッシンジャーのような顔をしたおじさんです。それももう50代半ばと思しきおじさんです。このおじさんが、これがおもろいおじさんで、このブロックの中が和気藹々という雰囲気になってきます。で、隣の彼女が席を代わったよというと彼がとっても彼女を賞賛し、「おごってもらいなさいよ」というのですが、「あんたが奢ってよ!」といっているのには笑いました。このおじさんはバンクーバーに到着するかという頃には自分の担当客に「どうでしたか?」と聞いて歩いていました。

 ウィル・スミスの「FOCUS」という映画を見ました。サスペンスものですが、「そううまく世の中はいかねぇよ!」という筋書きです。ダハハ!で、あとはなんと日本語の吹き替えが付いていた「The Second Best Exotic Marigold Hotel」を発見!あの老人長期滞在インドのHotel物語の第2弾。あの映画に第2弾ができるとは思いもよりませなんだ!しかも、前作を知らないとよくわからなくなりそうだし、老人たちのそれぞれのストーリーがごちゃごちゃになりそう。日本語で見ていてもそうなんだから、これを出先で英語で見たら面倒だろうなぁ。しかし、日本語吹き替えだと、インドなまり英語がすっ飛んじゃうんで面白みがなくなっちゃうしなぁ。実際のインド系の個性と映画の中とではこれまたずれちゃうなぁ。しかし、ハッタリかませあいというのには笑えます。

 バンクーバーに降り立ったのは私の人生では二度目です。しかし、最初に降り立ったのは1980年の2月でしたから、もう35年も前のことになります。飛行機から見たバンクーバーの街は分厚い雲の下でした。湿気でべちゃべちゃでした。会社の元の上司の駐在員用社宅に泊まれというお誘いをいただいたのでお伺いしてみたら、地下の予備寝室で、なんともいにくかったのを思い出します。しかし、思い出すのはそれっきりで、あとはほとんど何も覚えていません。

 空港から市内へは二両編成の電車が走っています。HotelがBroadway - City Hallという駅から3ブロックだというので結構使いやすそうに思ってとったのですが、この駅からホテルまでがほんの僅かといいながら登りなんです。それが連れ合いにとっては辛い!もう私達が自分で荷物をゴロゴロさせながら歩くのは無理だと思い知らされた旅でもあります。帰路はここもやっぱりタクシーだなぁ。

 でこのcityへ行く二両編成なんですが、切符の自販機をいじっているとなかなかうまくいかず、そこへ純粋中国系英語の係員のジャケットを着たお兄さんが来てあれこれ教えてくれました。日本語の解説を選択できるのにもかかわらずうまくいかないのです。2ゾーンを押していくのですが、結論は画面選択の構成に失敗しているといってよいでしょう。これは理解できるようになるのは一度では無理です。しかも、アメックスは使えません。masterを入れても使えません。すると、このおにいさんが「日本を出るときにカード会社にカナダに行くと言いましたか?」というのですよ。そんなこというわけないですよねぇ。しょうがないのでなけなしの20ドル札を出して買いましたが、シニア(シニア割引がある!)二人で15ドルするのは高いヨォ〜!空港特別料金がかかっているというアイディアはSydneyと一緒ですが、これ、悪い風潮ですよねぇ。旅人からぼったくるのはやめれ!
 実はこの20ドル札は一昨年にNew Yorkからナイアガラ見物に行ったときにとっておいたものです。そうだ!トロント空港はあのとき、降り立った空港だった!

 今回のホテルはPark Inn by Radissonです。こんなところにあるとは!多分あんまり知られていないと思うのですが、Radissonの廉価版です。初めて泊まったのはアントワープの駅前です。余計なサービスがない代わりに安い、というコンセプトは好みです。しかし、ここは元々あったホテルを買い取ったか、あるいはフランチャイズなのか、名前は同じですが、施設は古そうです。しかも、幹線道路に面しているので、うるさい!窓を二重にしてくれればいいのにねぇ、どうせ冬も寒いんだし。この界隈はアジア系の食い物屋が軒を連ねていますが、ホームレスも結構な数、うろうろしています。冬はどうしているんだろう。中には「俺は汚いしみんなに嫌われているけれど、お金ちょうだい」と書いたボードを置いて寝ている若者もいます。かなり目に付きます。それでいながら、ものすごく広い「Whole Food Market」もあります。
 今回の北米はほとんどこのオーガニックスーパーに頼りきった旅です。

 





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