10日目
咳おさまらずやっぱり今朝も目が覚めたのはあさ9時半ごろ。夜中の3時ごろに咳で目が覚めて、小一時間呻吟した挙句に寝入り、4時間ほど寝た。多分合計で6時間ぐらい寝ているだろう。
食堂に行くと初めて見る人たちだらけ。いつもの朝飯。ここの朝ごはんは簡単だけれど、一回一人5ユーロでこんな安い朝飯は見たことがない。
中央駅のインフォメーションに行ってトラムとバスの路線図をもらう。で、一日券のことを尋ねたらファミリーで10.50ユーロで買えるというので駅の自販機で買ってみた。これが簡単そうで、意外と簡単ではなかった。言語は英語が選択できるのだけれど、駅の自販機はDBの遠距離切符からSバーン、Uバーン、なんでも買える便利なものなものだから、グループチケットといってもどの範囲の切符を自分が買おうとしているのかが明確になっていないと選択のしようがないのだ。
現金払いも紙幣でないと払えない。コインを入れる口がない。カードはデビットカードはOKと書いてあったが、クレジットカードは書かれていないので試さなかった。10.50を支払うのに5ユーロ札がなかったので、20ユーロ札を入れたらちゃんと9.50ユーロ分が5ユーロ札一枚とコインで出てきた。
駅前から12番のトラムで昨日も行った市庁舎前広場へ。今日は博物館が並んでいる川向こうをかたっぱしから攻めようという算段。まず入ったのは応用工芸博物館。工業デザイン製品が並んでいる一角であのひげそりや電動歯ブラシで日本では知られているBRAUNがオーディオ製品も作っていたのを初めて知った。彼らはこんな洗練されたデザインの製品をなんで日本に持ち込まなかったのだろう?デンマークのBANG & OLUFSENもデザインのおしゃれ感は抜群だったけれど、今見てもBRAUNのオーディオも負けず劣らずだ。この製品が出ていた頃の私がそれを買える身分ではなかったことは明確だけれど、もし可能だったら性能もさることながら、手元に持っていたいほどの機能美にあふれている。
実は今、応用工芸博物館で開かれている特別展はなんと「ブッダ」なんであります。インド、インドネシア、タイ、ビルマ、中国ときて、期待した日本の展示部分ではなんとどこから持ってきたのか馬頭観音と「仏」の文字を書いた書が二点、確かに良いお顔をされた仏様が一体。
次に入ったのはフィルム博物館をスキップしてとなりの建築博物館。フランクフルトの斬新な新しい高層ビルの構想段階での様々な模型があったり、中国の大連で建設したビルの図面集なんてのが公開されていて興味深いが、何しろこっちは近代的な奇をてらったような建物に全く興味がないので、面白くない。むしろ某カメラマン(誰なのか、名前も見ていない)が一年間52週分52枚の写真の展示。彼はポンポンとニューヨーク、日本、カナダ、中国、チベットやら他の街を動いていく。お伊勢さまやら、陸前高田にまで行っている。
昼飯は某テレビ番組で出てきたお肉屋さんがやっているという店に行った。店の前にテーブルが出ていて多くの人がそこで食べているが、私たちは奥で、芋と、調理したものをお皿に盛って貰ってテーブルで食べた。奥は静かなもので、一人で黙々とご飯を食べている女性や高齢者ばかりだった。
私はポークハンバーグとザワークラウトとマッシュポテト。連れ合いはビーフの煮込みと、ポテト。それに炭酸水ボトルを入れて全部で15.80ユーロだった。
肉市場に行って昨日買ったパン屋さんで今日も買おうとパン屋に行って買っているうちに気がついたら後ろに東洋人のおばさんが立っていた。目配せをして行こうとしたら「日本の方ですか?」という声。なんでも九州の方で、一人旅をフランクフルトから始めたばかりで、帰国は来月末の予定だという。昼飯に赤ワインをたっぷり一杯飲んで良い気分だというくらいで陽気。昨日はケルンに行ってきたという。お子さんを育て上げて、ようやく楽しめると嬉しそうだった。
トラムに乗って当てもないところへ行こうという一日にするつもりだったのだけれど、どうも調子が良くない。途中からホテルへの帰還を決意する。4時半ごろに帰って、テレビのチャンネルをいじっているうちに寝落ち。一時間ほどで咳き込んで覚醒。いつものスーパー、REWEへいって水とサラダを買ってくる。
フランクフルトの街中、街一番の繁華街を歩くとすぐにわかるのは物乞の多いことだ。ニューヨークのマンハッタンもかなりの数に上るけれど、アムステルダムではほとんど見ることのなかった物乞の数で、これはミュンヘンと良い勝負だろう。中には若者の集団で犬に芸をさせている物乞すらいる。こうなるともうなんで物乞をしているのか意味がわからない。
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