2015年9月18日金曜日

20150917 Seattle Art Museum には茶室

朝飯が付いているという契約のホテルはこれで今回は三つ目で、まぁダウンタウンの中心からやや離れているこのホテルではこれくらいのことをしないとお客を固定することが難しいのかもしれません。まぁ、それにしてもアメリカのホテルの朝飯なんて、こんなものだよね、という程度のものではございます。ホテルの窓からみるとどうやら今朝方雨が降ったらしく、道路が濡れています。ずいぶん久しぶりに見た雨の後でした。

  今日はSeattleの美術館、Seattle Art Museum(略称SAM)に行こうというのでバスで出てきました。驚くべきことにこの美術館はあたかも民族博物館のようでもあり、モネもあればこの界隈の先住民の人たちが残した工芸品も並んでいます。入場料はいくらかと聞いたら、特別展の時は(来月に印象派展があります)17.50ドルなんだけれど(そりゃ高い!)今はいくらでもドネーションしてください、ということだったので、10ドル入れました。

  なんと日本から大工さんを呼んで作ったという茶室があります。ここも裏千家が地元の米国人の師範を指名して、茶道普及のために寄付をしたものだそうで、たまたま木曜日夕方のデモの準備にこられていた日本人の女性とお話をすることができました。そういえばミュンヘンのイングリッシュガーデンそばにある茶室も裏千家が運営しているといっていました。茶室には「和敬清寂」の軸が掛けられております。

 彼女は中国系の旦那様ともう38年間こちらに暮らしておいでなんだそうで、こちらに暮らしていると、日本の今の政治のあり方が大層心配だとおっしゃっておいででした。米国の軍には貧困ゆえに志願する人たちがとても多くて、イラク、アフガンで死んだ青年たちの多くがそうした人たちであることを考えると、このままだと日本はそのままアメリカの後追いをすることになるというわけです。

  現存するマーケットでは全米で最も歴史が長いというPike Place Marketに潜り込みます。ここはまさに潜り込むという表現がふさわしい。例のサーモンを放り投げる魚屋で有名なマーケットです。尤もあれは放り投げる用の魚を決めていて時が来ると大きな声を出してサーモンを投げます。ここでダンジネス蟹のカクテルを買ったら、大きな声で「くらぶかくてぇるぅ〜!」と叫ばれて恥ずかしい思いを致しました。


すぐ横でブルーグラスを歌っている若者三人組がいて、かなり完成度が高く、多くの人たちがカゴにお札を放り投げていました。あれは相当に儲かってるなぁ。米国人はブルーグラスを好きだからかなぁ。かくいう私もたった1ドル、入れました。  もう一軒の魚屋さんでとても美味しそうなエビと貝柱があったので、夕飯用に買いました。



で、ランチはどうしようというので、魚を焼いて挟んだサンドイッチを売りにしている店でハリバットのバケットサンドとクラムチャウダを注文。具沢山のチャウダで美味い。ところがサンドイッチがなかなか出てこない。すると注文を取っていた彼女が「Everything All Right?」と聞くではないか。いやいや、ハリバットサンドは?と聞くと、はっ!っとしてごめん、ごめんと。焼いてくれたのはちょっと味付けの淡白ではあるけれど、中身もパンも美味い。このパンはどこから来たの?と聞くと3ブロックほど先の店からだという。その店が見つからないかもしれないからと、連れ合いが、半分売ってくれないかと言えという。すると彼女が切って紙袋に入れてくれた。これはいくら?と聞くと、待たせたからいらないという!そりゃないだろうと、ティップの瓶に2ドル入れたんだけれど、後から考えてみると、私もずいぶんケチだ! 

つひに行く道とはかねて聞きしかど昨日今日とは思はざりしを(在原業平)(何故こんなところに。)

  スタバ一号店の並びにGoorinの帽子屋があるのを知っていたので、寄ってみた。サンフランシスコの店に比べたら、ボストンの店くらいの大きさはある。ためつすがめつしたけれど、とうとう気にいる物がない。どうもここのところどうしても欲しい帽子に遭遇しない。なんでだろう。来年の夏用にでも、何かいい物をと思うのだけれどなぁ。この街にはここくらいしきゃまともな店はなさそうだなぁ。

  もう一足伸ばそうと思っているところで、どんどん雨脚強くなり、諦めて帰る。この街ではバスに乗ると、必ず一人くらいはなんだかわからない雰囲気の人が乗っている。ホームレスに対してこの街はどんどん居やすい場所を狭めているといわれているそうで、いにくい街になっているのだけれど、制度そのものは他よりも良いらしく、冬も雪が積もるわけではないから、減らないという。  

 本日 7,900歩




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