2015年6月13日土曜日

150612 (金)都会はなにかと

24日目

とうとう山をでて都会へおりる日が来てしまいました。一週間、山の中でほとんど人に会わない毎日を楽しんできてしまいましたから、周りの人が気になってしょがないのです。大きな声で喋るなとか、他の人が座れるように気を使え、とかって。でも、みんな平気で二人で4人分の席を占領していますよ。




 今夜はチューリッヒのオペラハウスでヴァーグナーの「アイーダ」だったんです。例によってウチが買う席ですから一番てっぺんに決まっています。ここのオペラハウスはこじんまりとしたオペラハウスですが、きちんとボックスもあって、天井にも装飾があり、大きなシャンデリアがぶら下がっています。それにしてもいかにも小ぶり。そこで「アイーダ」をやるんですから、どうするのかと思ったら、無理やりではありますが、現代に置き換えてあります。いくら現代に置き換えたって、歌詞を変えるわけにはいきませんよねぇ。エジプトとエチオピアの戦いが背景にあるのは変わってないわけですから、どうも変な調子です。その上、舞台上に常に置かれているテレビなんですが、なんでこれブラウン管のテレビです?それ、ちょっと違和感あるでしょ?しかし、最後に来てのステージの転換手法には驚きました。ここまできて、ちょっと株を上げましたね。

 キャストがとても出来の良いメンバーです。特にテナーのAleksandrs Antonenko、ソプラノのLatonia Mooreには舌を巻きましてございます。なんてったってラトニア・ムーアは「アイーダ」ははまり役だそうで、METでの代役で大絶賛を受けて以来、日本の新国立でも、今年の3月のシドニーでも「アイーダ」で大受けらしいです。もちろん、アントネンコだってMETでぶいぶいいわせたわけで、こんな小ぶりの小屋で随分凝ったことをやります。

 しかし、この小屋で見慣れない光景に。それは遅れてやって来た客が私がいた最上部の扉を平気で開けて、出たり入ったりするんですが、これはオペラの小屋では当たり前のことなんでしょうかねぇ。いままで入った10回ほどの公演では遭遇したことがありません。そのうえ、ここではアリアが終わってもだぁ〜れも拍手しないんですよ。たった一度だけ、許される雰囲気の場面がありましたが、それも随分抑え気味でした。三幕が終わるやいなやそそくさと席を立った人がいます。インターミッションで帰る人は見ますが、途中で平気で何人もで出て行っちゃうってのもすごいなぁ。カーテンコールがほんのちょっとしきゃありませんでした。これもここ特有?

 で、その帰り、S7に乗ると、私が座ったボックスの隣のボックスにおばあさんとおばさんが座っていたのですが、そのおばさんの方が両足を前の座席に靴のまま乗っけていました。連れ合いが眉をひそめて見ていたのですが、私たちの前に座っていた女性が、それまでスマフォを見ながら笑いを噛み締めていたのですが、途中の駅で降りるために立ち上がったかと思ったら、その足を前の座席に乗っけているおばさんに「そんなことをするのはやめなさいよ!(全然なんていったかわからないから、私の推測です)と啖呵を切って降りて行ったんです。唖然として見守りましたが、おもわず拍手をしたいところでしたよ。スイス人、すごいじゃないか!偉いぞ!

 今夜から三泊はS-7しか停まらないKlotenという新興住宅地の真っ只中にある駅の真ん前に立っているHotel Allegraというビジネスホテルです。スイスにしては安いのですが、その分スタッフは最低です。ハードは作ったけれど、ソフトをどうやって作っていいのかわかっていないホテルの典型例です。所詮、飛行場近くに(多分)一泊しかしない連中を相手しているホテルなので、スタッフのテンションも上がらないんでしょう。それでいてコンチネンタルの朝飯が12フラン、フル・ブレックファストが20フランだっていっています。馬鹿高!




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