2015年6月7日日曜日

150606 (土)Murrenお花畑散歩。

18日目 

朝飯を取るや否や部屋を飛び出しましてね、シルトホルンへ上がるロープウェイに急ぎます。朝一番のロープウェイは07:40発で半時間ごとに二つの搬器が行き代わります。一番上のシルトホルン展望台まで往復で一人80フランです。わが家は半額でふたりで80フランです。標高1,645mのMurrenから一気に2,677mのBirgまであがります。

 切符は一気にシルトホルンまで売ってくれますが、Birgで乗り換えます。ここからは搬器が一台で行ったり来たりします。こっちは多分5分かそこらです。標高2,970mに到達してしまいます。

てっぺんには良くある回転レストランがあって、ここの売りはなんたってジェームス・ボンドですよね。"女王陛下の007"にここが登場するんですね。

 だからってんでテラスにはこんなのまで立っていて、後から後から上がってくる観光客がこのパネルと肩を組んで記念写真を撮っています。



 私たちはホテルの朝ごはんを食べて上がったのですが、多くの観光客のみなさんは朝一番でここに上がって朝飯バフェをここで食べています。いや、その食べる量がハンパないのには舌を巻きました。少なくとも私たちの倍は十分に食べています。私たちがお茶を飲んで、この回転レストランが一周する間に彼らは4−5回はお皿を持って立ちました。次回来ることがあったらそうしようかとも思いますが、多分この値段では二度と上がることはないでしょう。

それでもここで小一時間待ったおかげで、ピッツ・グロリアにかかっていたガスがすっかり晴れて、そのうちにアイガーから、メンヒ、ユングフラウの三山はいうに及ばず、売り言葉通りに360度がすっかり丸見えでございますよ!いやぁ、上がってきてよかった!

そのうちにBirgのテラスにお日様が当たるようになりましたから、慌ててロープウェイに飛び乗りました。Birgのテラスに来てみると、どうやら途中で降りる人はそんなにいるわけではないらしくて、ほんのわずかな人数です。しかし、私たちを入れて典型的にインド人、中国人、日本人という構成です。欧州人は一人もいません。面白いですねぇ。三山は文句なく、真っ青な空を背景にことごとくくっきりと見えています。

 お昼前にホテルに戻り、シルトホルンのピッツ・グロリア用に持って行ったダウンジャケットをおいて、今度は歩き用のポールを持って出ます。

今度は今日から動き始めたAllmendhubel(アルメントフーベル)のケーブルに乗って一気に標高1907mに上がります。ここでは半額運賃で片道二人で8フランです。同じ箱の中に米国人が二組。どうもMurrenに来てから米国人の率は結構高いように思います。ここにもレストランがありますから、豪勢な昼飯を楽しむことができます。なんせ素晴らしい景色こそが最上のおかずでございますよ。

降りてから、二人とももう5-6年使っていなかったポールを取り出しまして、引き伸ばしますが、なんせ何年もいじっていませんでしたから、伸ばし方が良くわかりません。
 皆さん、用具は出かける前にちゃんと点検いたしましょうぞ。
 ようやく長さを調整して歩き出すと、すぐそこにある子ども用の遊び場で、昨日Lauterburunnenから上がってくるロープウェイで一緒になった米国人の家族と遭遇。昨日は恥ずかしがってお父さんの後ろに隠れていた小さな女の子が今日は嬉しそうに挨拶してくれました。

ようやく歩き出したと思うと、あちこちに小さな小さな花が咲いていて、それをいちいち写真にしながら歩くものだから、ちっともハカがいきませぬ。そういえば5-6年前もやっぱりこんなものでした。なかなか進まず、思いもよらない時間がかかって、あの時の団体のコンダクターを苛立たせたものでした。今回はなにしろ自分のペースで歩けばいいんですから、豪勢なもので、勝手にどんどん止まってしまいます。みんなどんどん追い抜いて行っちゃいます。

そのうちに辺り一面が黄色、白、紫、臙脂といった限られた色なんだけれど、よく見ると一体何種類の花が咲いているんだろうかともう数えるのも嫌になるほどの花が咲き誇っております。この時期では早すぎてまだまだろくに花が咲いちゃいないんじゃないかと思っていたのは物の見事に裏切られて、大喜びです。

 道標を見ながら、適当にあっちに行ったりこっちに戻ってきたりして、お花畑を楽しく歩きました。大きな冥土への土産ができました。

Sonnenbergのレストランで休憩。トマト・スープとミックス野菜サラダで21フランでした。これにパンが4切れついて、もう二人でお腹いっぱいです。日陰で「疲れたなぁ〜」といいながら涼んでいると、いかにも山歩きには慣れていて、こんなところは町歩きとなんら変わらんというような風情な中年日本人のカップルがやってこられました。着くなりビールを注文するところなんぞ、強者という感じです。こっちはこれだけでクタクタなのに。

問題はこれからでした。冬はスキー客の下山用の林間コースとなると思しき道を縫うように近道のトレイルができているのですが、これが膝にくるのです。ようやくMurrenの街に降りてきたら、3時頃。

 今日も街唯一のスーパー、COOPに入ると、今日は珍しくレジ係りに東洋人の人がいます。中国人のお店が何軒かあるのは知っていたので、中国人の方かと思ったのですが、それにしては顔つきが日本人に近いなぁと思ったら、なんと、日本語で「こんにちはぁ〜!」で、全くの日本人の方で驚きました!





昨日は天気予報に反して全く夕立もなかったのですが、今日は天気予報から約一時間遅れて、まさに雷が鳴り出しました。そのうちユングフラウは大雨の中に霞んでいったのですが、それと同時にラウターブルンネンの谷からは轟々と水の音がしてきます。あたかも、シルバーホルンの壁という壁から滝が流れ落ちているかのごとくです。



 今日はまさにいろいろなことが山盛りの一日です。

 夜のテレビもいろいろで、Roland Garrosは女子シングルの決勝でウィリアムスが勝った後、男子ダブルスの決勝はブライアン兄弟が接戦の末第3シードのクロアチア+ブラジルのペアに敗れるという好ゲーム。そして、最後はUEFAのファイナル、バルセロナ対ユベントスで、外の夕立がやんだのにも気が付きませんでした。





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